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みんぱく社会連携

4月から国立民族学博物館のお仕事に関わるようになりました。テーマは博物館社会連携。


通称みんぱく、は小さい時から馴染みがあり、何度か訪れましたが、子供が出来てから行っていないことに気付きました。子供は遠足で行ったりしているので知っているけど、また今度行こう、とはならなかったのです。

私も育児で忙しいと娯楽から遠ざかりがちで、ゆっくり美術館や博物館を巡る余裕もなかったりして。


美術館や博物館に行くことの本質は娯楽ではなくて、体感的な学びなのだと思う。実物を見たり、映像を見たりして、遠い国の全然違う文化や風習に触れる。 ああ、こんな人たちもいて、こんな生き方もあるんだなあ、と知ることで心が自由になることってありませんか?


みんぱくには毎日のように遠足の子供たちが来ていて、足早に隊列を崩さず通り過ぎて行く学校(我が母校だったので残念でした…)、時間をかけて班ごとに調べ学習をする学校など体験の方法は様々です。どちらが心に残るかって明白じゃないでしょうか?


先日みんぱくがTwitterでバズっていました。漫画家の方が作品制作の参考に来られて、美しい絨毯の現物が見られたことに沢山の方々が反応していました。tweetへのコメントに現れたみんぱくファンの皆さんは、みんぱくの展示は1日では見切れないと言っておられていて、確かに膨大なんですよね。私も着任して1ヶ月、ほんの一角しか触れていないと思います。そもそも展示されていない資料やアーカイブもたくさん倉庫に眠っています。


そんな膨大なアーカイブを足速に通り過ぎることで感じることってなんだろう。暗くて異民族の不気味な感じは感じるだろうけど、文化の多様性や世界の広さ、知ることや学ぶことの希望は感じられるのかなあ。


知らないものに対する好奇心はどんな人も持っていて、その好奇心が満たされることは快感だし、自分のものとなった知識とともに自分自身を好きになれるのではないでしょうか。


民博は来場者数は安定していて数は問題ではないようですが、さらに質の高い来場体験を提供するにはどうしたらいいか。とても取り組みがいのある興味深いテーマです。新旧含めたさまざまな博物館、美術館、コミュニティセンターなどを見学に行きます!


そして、みんぱくに来場される方々に満足いただくことだけでなく、図書館や地域社会の場に出て行って、社会課題の解決に資することを目指していきます。



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